SEO担当者になったら何から始めれば良いのか?初心者向け入門部分を徹底解説!
「SEO」という用語自体の知名度が高いため事業に関わらずSEO担当が存在する企業は多いものの、任命した上司も任命された本人も何をやったらいいかが分からず曖昧なポジションになってしまうことも多いと思います。
この記事では事業会社で実際に複数サービスのSEO対策を行っているzaiwaが、「SEO担当」の役割とその基本的な動作、任命されたSEO担当者が最初にやるべきことを解説します。
SEO担当を任命した管理職も、任命された担当者も最低限理解するべき内容をまとめましたので入門編としてご覧ください。
SEOとは
SEOは検索エンジンへの最適化(Search Engine Optimizationの略)で、Google等の検索結果に自分のWebサイトを適切な方法で表示させる取り組みです。
SEO担当者のミッション
SEO担当のミッションは、検索サイト経由で自社サイトに訪れるターゲットユーザ数を最大化することです。
誤ったミッション認識として、とにかく検索サイトの上位に表示させることや、PV数(ページビュー数)を最大にすることを目的としてしまうケースが散見されます。サイトの運営目的に合わないユーザの流入を増やすと、無駄なアクションになるどころかGoogleからの長期的な評価が下がっていくので注意しましょう。
よくある間違った認識
SEO対策では”Googleに評価されること”を目的にしてしまいがちですが、Google他検索サイトの仕様の穴を突いたアクションは結果が長続きしません。
ユーザのメリットに繋がらないようなアクションはGoogleの仕様改変などで淘汰されていくので、”ユーザにとってのメリット”を意識したアクションを心がけましょう。
Googleの目的は「ユーザが一番求めている検索結果を表示すること」なので、意図に反したアクションはGoogleから評価されなくなっていきます。
最初にやるべきアクション
何よりも一番最初に流入状況が測定できる環境を準備しましょう。担当のエンジニア等に依頼し以下の2つのツールがサイトに正しく設定されているか確認し、設定されていないのであればすぐに設定してください。
- Google Search Console (Google検索結果での表示状況を可視化するツール)
- Google Analytics 4 (グーグルアナリティクス4)
SEOはトライ・アンド・エラーを繰り返して成果が出てきます。結果を見れる環境が無いまま施策を始めてしまうと、何が良くて何が悪かったのかがわからないままになってしまうため施策の成果が安定しません。効果測定ができるツールの導入は必須です。
上記2点のツールはどちらも利用料は無料かつ簡単に設定できるので、とりあえず設定しておくことをおすすめします。
最初に読んでおきたいコンテンツ
測定環境が用意できたら施策を考えていきましょう。
といってもSEOの実務経験が無い状態ではどこから手を付けていったらいいかがわからないと思いますので、基礎的な部分を先に学習することをおすすめします。
基本的な考え方・実務的なテクニック両方が理解できるコンテンツをピックアップしましたので、まずはここから読んでおきましょう。
Google検索セントラル
SEO担当になったら書籍を購入する前にまずはGoogle検索セントラルを読みましょう。
Google検索セントラルでは、Googleが無料でSEO対策のノウハウを初級編〜応用編までわかりやすくまとめてくれています。
検索サイトを運営するGoogle自身が「サイトを正しく理解したいからサイト運営者はこうやって!」と思うところを教えていくれているので、ほぼSEOとしての正解が書いてあると思って問題ないです。
まずは、”クイックスタート”と”初心者向けSEO”を読んで理解しましょう。この内容が一通り理解できればもう立派なSEO担当です!
Googleのドキュメントは書き方が難しい部分があるので、少し読んでみて難しいと感じたら入門本に頼ってみるのもいいかと!
書籍:10年使えるSEOの基本
Googleのドキュメントが難しいと感じたら、書籍「10年つかえるSEOの基本」を読んでみてください。
難しい単語を使わず、説明対話形式でわかりやすくSEOの基本を解説してくれています。ITに明るくない人でもとっつきやすいので、こちらの書籍を読んでからGoogleのドキュメントに戻ると理解がしやすくなると思います。
書籍:できる100の新法則 これからのSEOを変える基本と実践
Googleのドキュメントを一通り理解し終わったら、「SEOは分かったが、具体的に何を改善すればいいかわからない」という状態になってくるかと思います。
具体的なアクションは、実際のSEO担当者のアクションを見たほうがイメージしやすくなると思うので、「できる100の新法則 これからのSEOを変える基本と実践」を読んでみましょう。
法則別に100のやるべきことがまとまっており、各状態別にSEO担当者の行動法則がまとまっています。一通り見てみるとSEO担当者が具体的に行っている作業のイメージがつくようになると思います。
GoogleOfficeHourを見る
Googleは検索エンジンの詳細な仕様を開示しておらず、ドキュメントの記載もあえて曖昧にしている部分があります。SEOの理解が進んでくると、このドキュメントの解釈に悩むことが出てくると思いますが。解釈に悩む時は、、、直接Googleに聞いてみましょう(笑)
GoogleはGoogle社員による英語圏・日本語圏・中国語圏に向けて月に1,2回ほどの公開SEO相談会を開催しています。自分で質問を投げてもいいですし、YouTubeで配信されている過去アーカイブを探してみるとGoogle社員による解説が残っているケースが多いです。
SEO担当者で悩むところは共通点が多いので、過去アーカイブは是非見てみることをおすすめします。
Googleの仕様・ルールはGoogleに聞いちゃったほうが早い!
基礎がわかったらここから改善してみよう
SEOの基礎がわかったら実際にアクションプランを立てて実行してみましょう。
・・・と言われても、何から手をつけたらいいか最初はすごく迷うかと思います。SEOは地道に続ける取り組みですので、まずはサイトのマイナス部分から直していくのがオススメです。
よくあるマイナスポイントを纏めましたので、まずは自分のサイトで起きているか確認し、エラーが出ている場合は改善してみましょう。
マイナス部分は直し方も決まっているので、ミスしづらくSEO経験を積むのにはもってこいです。
Googleからの警告の確認
SEOの取り組みをほとんどやっていないWebサイトでは、GoogleSearchConsoleのTOP画面に「手動による対策」という表示が出ていることがあります。
これは、Googleによるスパム警告を受けている状態ですので、見つけたら最優先で直しましょう。スパム警告を放置するとGoogleによるペナルティを受ける可能性があります。
直し方・エラー内容は赤枠内の”レポート全体”から確認できます。
カバレッジエラーのチェック
Googleは各社のサイトを評価するためGoogleクローラーによるWebサイトの評価を常に行っています。
クローラーがアクセスした時にWebページが存在していなかったり、Googleによって検索結果に表示する価値が無いページと判断されてしまった場合、せっかく作ったページがGoogle検索結果に表示されません。
クローラーによる評価結果もGoogleSearchConsoleで確認できるので、Googleからの警告が0件になるように対処しましょう。
クローラーの評価結果は「インデックス」内の「カバレッジ」から確認ができます。
サイトによっては0件にするのは難しいこともあるので、件数の多いもの方対処しある程度のエラー対応ができたら切り上げるのも選択肢の一つです。
Webに関する主な指標の改善
サイト構造のエラーの解決ができたらWebサイト自体の品質改善にも取り組んでみましょう。品質の悪いページは離脱率も高く定着率も悪化するためSEO以外の観点でも改善に取り組む価値は大いにあります。
Webサイトの品質とは、読み込み時の待ち時間の少なさや、読み込み中のレイアウトずれのなさ、ページ全体の読み込みの速さ等を指します。
従来Webサイトの表示速度には統一した指標がなく、運営者の主観に頼る部分が多かったのですが、今は統一された指標があるので読み込み速度等の測定方法が統一されるようになりました。
速度改善の際はサイトの運営ベンダや開発部門に依頼することが多いと思いますが、依頼の際はこの統一指標を使用して会話するとスムーズです。
測定指標の定義はWeb.devから確認することができます。
自社サイトの品質の確認方法
自社サイトの品質はGoogleが提供するPageSpeedInsightsで確認が可能です。
測定したい自社ページのURLを入れるだけで検査してくれるので、TOPページ等の主要なページは予め品質チェックしておきましょう。
SEOで注意すること
施策の効果が出るのには時間がかかる
SEOはGoogleからのWebサイトの信頼を貯めていく取り組みです。
一朝一夕で効果が出ないことも多いですし、改善の効果がでるまでに3~6ヶ月かかるケースもザラにあります。
なにか施策を打ってすぐに効果が出ないからといって焦って施策をやめたりしないようにしましょう。並行して何点か施策を実施しながら効果が出るまでじっくり待ち、効果が出たものだけ残していくといった取り組みをオススメします。
悪質な業者・ウワサからは距離をおく
SEOの取り組み自体すぐに成果がでるものでもないことと、明確な正解の無い取り組みのため曖昧さを突いた悪質な業者、根拠のないウワサが多数存在しています。
ネットで調べ物をしている中で様々な情報を目にすることがあると思いますが、必ず以下の2点のどちらかに当てはまっているかを確認し、当てはまらないものは信じないようにしてください。
- Googleのガイドライン・ドキュメントに沿っているか?
- ユーザのメリット・利便性向上につながるか?
Googleもサイト運営者の私達もユーザにメリットを提供して収支を得ています。ユーザのメリットにならないアクションを平気で勧めてくる人には注意しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
SEO対策は様々なノウハウ・情報が飛び交っているので初期段階では最初のアクションで躓いてしまう人が多くいます。
しかし、実態はそれほど難しいものはなく、Googleのガイドラインに沿ってユーザのためになるようなアクションを着実に積み上げていくことで十分な効果が期待できます。
無料で勉強できるコンテンツも世間には多数提供されていますので、是非トライしてみてください。
「SEO対策ができる人材」は社内でも転職でも十分評価されます。実績を積むで自分のキャリアを広げていきましょう!
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